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Author:西村
松尾寺の近くにある樹齢800年のクスの木です。松尾寺は織田信長によって焼かれたということは、このクスの木は織田信長を目撃しているのかもしれません。数ある巨木の中でも一番のお気に入り。

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この世界の真理について語ってみる
人間は生きている間に、どこまでこの世界を理解できるのだろうか?さまざまなテーマを文章にしてみる自分のためのメモ帳
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32.比較で生きる
 犯罪が発生すれば、その犯罪を防ぐための対策が発生する。科学では道具の便利さと同じくらい人の能力も奪う。これはすべての作用には反作用が生まれることを意味する。

 科学は過去と比較することにより進歩します。分かり易く言えば、より早いレーシングカーを作るためには過去のタイムを比較します。ニューモデルのデザインに目を奪われるのは古いタイプを目にしているからだ。そうやって着実に進歩していく未来では、自動操縦の車が完成されたとする。

 国家は安全性の高い自動操縦の車を推奨するのだが、車の運転を自由に楽しみたいという人々がいるために手動操縦の車も完全にはなくならない、これを強制するのは自由を奪うことを意味する。

 しかし手動操縦の車で死亡事故が起こると、その車に巻き込まれて死亡した遺族が手動操縦の車を廃止するための運動を起こす。マスコミも遺族の悲しみを大々的に取り上げ世論は加熱していく。手動操縦の車の所持者は肩身が狭くなっていく。

 安全性の高い自動操縦の車という新しい比較対照が頭に刻み込まれた結果、手動操縦の車は走る殺人凶器と呼ばれるようになる。

 国民の圧力やマスコミによって政府は助成金を出してでも手動操縦の車から自動操縦の車に乗り換えを促進させる。これにより新しい法律もできる。手動操縦で車を運転した者には、厳しい罰則が与えられるようになる。

 手動操縦の車が主流の現代から比較すると異常事態に感じられるが、科学は新たな比較対照を永遠に創造し続け、法律や思想に影響を与え続ける。

 そして科学の発展によって、人の運動神経はどんどん低下の一途をたどる。つまり人の環境適応能力が科学の力に置き換わっていくことを意味する。これは他の生物にない特徴だ。年配者は自分の若い頃と比較してしまうため、この現象に危機感を抱き自由と身体能力を奪う科学を弾圧する。(「最近の若いものは」という文章は比較によるもので永遠に語り継げられる。)

 しかし自動操縦の車は、言い換えれば死ぬ確立を減らす薬と同じことになる。今その薬が科学技術によって確実に存在する場合、人が弱っていくからといってあえてその薬を使わない人は存在しない。それは科学の進歩を止めることができないことを示す。(自分達が作った製品を買わずに安い中国製を選んでしまうのも同じだ)

 科学を止めることはできないということは、犯罪をなくすための手段として人間に発信機をつけることも避けることはできないだろう。科学進歩は生きていくことをどんどん楽にさせるが自由もどんどん奪っていく。

 こういった未来を思い浮かべば、自由がなくなっていく未来に悲観するかもしれないが、それは現在との比較によるものであって、ちょっとづつ進歩しながら実体験による過去を忘れていくことによって、自由がなくなっていることも感じなくなるだろう。実体験で比較対照のない若い世代は「こんなもんだろう」という感覚になる。

 人は比較を頼りに生きることによって、物差しを自由に変化させ、自分達を追い込まずに適切な方向へ前進していくようにできている。大きな波が小さな波に変わっていく。

テーマ:日本の未来 - ジャンル:政治・経済

この記事に対するコメント

人権を守るために法律として制定することにより、どんどん過保護政策によって、自分自身で身を守る力が弱くなり、人命尊重のつもりで制定された法律の大きな意味での自己矛盾が生ずるのです。何事も行き過ぎは駄目です。バランスを保つ事が大事なのだから。貴殿が話されている文章の奥に人間の存在は、愚かな存在だ、という事が隠されているのならば理解できることもありますが。
【2007/02/08 01:44】 URL | #- [ 編集]


はじめて読みました。

年配の人が、最近はこんなことができるようになったのか・・・などど、最新の電気機器(ipodとか)を見て言いますが、そのことばの裏には、さまざまな意味が含まれているのかもしれないと、あなたの文章を読んで感じました。

ありがとうございます
【2009/03/10 14:25】 URL | tt #- [ 編集]


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